孤独な王様へ
 
こ こどもは隠れるのがうまい
ど 泥棒さがし
く 草のにおいと冠
な 亡き皇太子を偲ぶ
お お前の苦しみはお前だけの
う うるさい小鳥
さ 裁きの君
ま 枕よりはぼくのほうが
へ へたくそ

リクエストより。「王様」は比喩にも取れるつもり。
こ...あの頃の笑顔も泣き顔も、隠れたまま。/ ど...王様、というからにはどろどろもあるのかな、とか。/ く...重い金の冠と、やさしい蓮華の冠と。/ な...王様じゃなかったころのあなたはもういないの。/ お...ひとを巻き込む権利などありません。わたしにだって。/ う...うるさいんですが、朝のひかり。/ さ...孤独なひとは厳格になりがち。/ ま...お役に立てます。八つ当たりでもハンカチ代わりでも。/ へ...あたたかみをこめて。
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