幼ごころの溶け残り
また今度のための記念日
炎色のない焔がもえる
泣いて明かした夜のまぼろし
楽園幻想がわだかまる場所
きらいな色ばかりがふえる
ずっとまえに訊いたきり
爪痕に救われることもある
煙ごしにちらついた翳
適温のわからない熱をぶつけて
異形の憧憬を戀とごまかす
癒されたくて愛したんじゃない

赦されもせず、救われもしないまま、きみと微笑みあえたなら。