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君を守らないと誓います
右手があなたを知ることはない
望むことが恋ならば
愛でても撫でても往くひとの
伸びた背丈のぶんだけ君は

何一つ引き換えになどするな
交したっきりそれっきり
憎らしい子がすきなんだ
糸玉を差し出さずにいられなかった人のこと
幻より夢をみたい

燃えたのは涙じゃなかったか
君なんか災厄に決まってる
忘却のそばで待ってる
宇宙はひとつずつ消えていく
時はきみを救わないよ

みんな君のためにここにある
落伍を夢見て
祈りも願いも胸の痛みも
頑是ない子としての君
青い鳥を造ってあげる

練習の時はさよならも云えた
ばかみたいに愛してくれ
旅ゆくひとには餞を
遠退く背中はうつくしかった
択べない道にだけ君がいる
その手が冷たくありますように
黎明が何に似てるかなんて
がんばってくると君が云うから
どんなにたくさん夜があっても
この恋がきみを傷つけなかったときがあったなら

望まずに愛するにはどうすれば
嘘を吐きにまたおいで
ちりぢりになった吐息をあつめ
夢のなかの私はやさしいですか
憂いを縁にさせたくはない

伸びやかな君を信じている
できるなら貴方の幸福にだけなりたかった
君がいるならいい夢だよ
強情な運命を説き伏せて
永久など無くてよかったさ

だって俤は不死だから
繋げない手の慰めに
手遅れのまま氷りついた初恋は
神さまにも頼めないようなとき
まぶたの薔薇はいまも青い

私を愛してつらくはないか
ながくながく尾をひいて
帰りを待つのが夢でした
罪のそばに恋をならべて
ただひとつの火がきみだった

material by moss