ひ/か/り・で・は/
き み・の/胸・ま・で
届/か/な・い
- ひろげた翅は無機物の青
- からっぽの天宮に神さまがひとり
- 流星雨がきみの影を濡らすとき
- 出口で待ってると嘘が言ってた
- 針としてそそぐ恩寵がある
- 傷ついてくれないときみが視えない
- 満ちても欠けても籠の鳥
- 野を焼く薔薇のエスキス
- 群れなす星がつくる獣
- ねじれたひかりが無謬をよそおう
- まだ蠍座はきみを呪ったままですが
- 電気の夜を鎖して迷宮
- 鎔けて滴る氷晶が月
- どこかだれかのための棄教
- 枯れた銀河で星を汲む
- なぜ引力は涙をまるく転がすの
- 行きたいところがあるひとに神さまはいらない