いろは順お題一覧
色は匂へど散りぬるを我が世誰ぞ常ならむ
有為の奥山今日越えて浅き夢見じ酔ひもせず
い 息が詰まりそうに嬉しいなんて
椅子に残った温もりは
痛かっただろう、私などよりずっと
忌々しいくらい眩しい貴方
いたいのいたいのとんでいけ
嫌がらせの至近距離
祈るように君の涙を拭う、それはただの我が儘
いつの間にか捧げてた永遠
行きたくない帰りたくない
行かないで、って目をしてる
行ってらっしゃい、きっとこの腕の中にお帰りなさい
愛おしく思う気持ちのままに、あなたを愛せますように
いたいほどにあなたはただしい
生きるのをやめられずにいる
いっしょに痛くなりたい、できるなら同じ強さで
息詰まる孤高が綻ぶまで
いざというときの話
いつだって肝心なことを知らないままで
いつから愛しの、いつまで愛しの、
祈りはいつも君の姿で
ifの群れが包囲する
生かさない愛とずっと
往く哀切を惜しむ
いきもののにおいだ
いつか君に優しい世界で
いつまでだってあなたのせいで傷ついていたい
いいよもう、げんきならいいよ
一番近くが無理だったときは
いまのうちです、さあ早くお別れを
異形の憧憬を戀とごまかす
癒されたくて愛したんじゃない
ろ 炉のそばへ寄りなさい
廊下は恐ろしいことにあなたへ続いている
露見した醜態の別の名はなに
ろくな愛をしらない
は 張りつめた弦のようだとあなたは言った
場違いとはこのことじゃないか
端の方をちょっとでいいから
春がわたしを急き立てるから
薔薇の花は君を待ってた
腫れた瞼の裏で温もる
羽のような薄闇
春の君に縋る
灰に火を見る
ばかやろうでじゅうぶん
肌と熱が引き止める
白皙はつめたく燃える
旗の色も違うまま
辱めに似た恋などあっていいのか
に 似てるんじゃなくそのものなんだよ
二月の風のような
憎まれ口が恋しいなんて、呆れたものだと思う
逃げたって追ってやらない
睨まれたって、だいじょうぶ、なんにも悲しくならないよ
西日の差し込む窓だった
逃げ口上に混ぜた恋
にぎれずにふれるだけの、ちいさな感触をにぎりこむ
にせものまじりのほんとう
肉体に庇われたそのたましいを
虹のたもとには、君がいるのかもしれないね
2番までは知らない
日時のない待ち合わせ
憎らしいあのかた、いつかのあなた
二番目で幸せと言ったら怒るのでしょうね
ほ 保身のためだとして、それがどうしていけない
ほころぶ口元を隠しきれない
ほんとうは遠くで
傍観者は言いました
へ 下手な恋よりずっといい
と 融けちゃえ、ほんとにそう思ったよ
隣の君は肩を濡らして
吐息ひとつで世界が震える
届かない紺碧に重ねたものはなに
特別に、あなただけに、こんな気持ちになるんだよ
年を重ねてゆくあなたを、ずっと傍で見ていられますように
逃亡犯の幇助
常春を嗤う虚勢
灯し火の形に響いた
透明なキスに眼を凝らす
匿名の自己犠牲
泥棒さがし
とろむ瞼に映る面影
鈍感ぶった感受性なんか
とどめのゼロ
留めるならこの胸に
途切れ途切れの後悔をつないで
棘ばかりおしつけて、小指ひとつあげられないで
どれでも好きな灯を持って
遠ざかりゆく幻に
ときどきでいい、最後でないなら
どうか私の日常でいてください
とこしえのこころを
鳥が歌い、君は黙る
問うな、真実のために
通りすがりの嘘つきさん
とどかないならとどくまで言うよ
どんなまことをお持ちでも
吐息に全部を溶かすから、言葉は信じないでくれ
ち 縮むのは喪失までの距離
ちがい、すれちがい、ゆくさきのちがい
ちがう、それはわたしの幸いじゃない
り 理性とか利潤とかそういうもの
離別はちっともありえなくない
リタルダンドがいい
理由の欠片をひとつ下さい
理想はあなたを殺すでしょうに
リネンは星と陽のにおい
ぬ 濡れた手で抱きしめてもいいかな
抜けない引出しの中身
拭っても拭っても、火はとまらないのです
ぬるめた情熱で
縫いつけて、冬のため
濡らそうとも凍えさせまい
る 流転する万物の中の一片
涙腺は強いはずだった
瑠璃色の夕べに君はいない
ルージュの紅よりも、ただあのひとの
類似品を知っている
累月の決着に、貴方を戴きに参ります
る、まで発音できない
累でも愛でも同じこと
留守がちなしあわせに、会いにゆけるでしょうか
類義語だけをありったけ
を 横暴にもなりきれず
幼い夢がまだぬくい
贈られたことばは残らずコレクションしてる
可笑しくて吐きそう
汚点のある肌
思ひ余るる雪花石膏
黄金時代
音だけで降る雨
同じ花の咲いた春
おわりそうなはじっこにまた偶然がおちている
わ 私はまだここに
訳も無く全身が沸き立つ
詫びの言葉はせめて尊大に
別れ路を行く朝も知らず
割れてしまっても、光を還せる
私のはたぶん君のそばだよ、君のそばにずっとあったよ
わるい子だったわたしはわるいおとなになりました
私なんかより、君を好きになりなさい
私の幸福は面影になった
わるものたちのひみつ
か 変わったところ、変わってないところ
願を掛けた日
カステラを切るから
空っぽな雲の切れ目
過大評価もいい加減にしてくれ
かじかむ指とそまる頬
渇いた頬にキスをして、濡らしてやりたかった
我慢しきれずに零れるのは、明るい笑い声でありますように
額縁なんかに閉じ込められない
孵ったばかりの雛鳥のように
幽かに悟る故意
重なるものは少ないのに、温みを分け合えてよかった
愕然としたんだ、これで全部だなんて思ってたことに
代わりにあしたが手に入る
絡まって切なくてほどけない
数えて刻んで消えないように
悲しみは来る、しかし悲劇は訪れない
勝手に歩けこっちを見るな
かつての現実はいまや亡霊でしかなく
庇うようにカーテンをとじる
飾ったら飾っただけ足りなくなっていく
鍵は持ったのかい、もう私は開けてやれないよ
駆け落ちは老後の楽しみに取っておこう
悲しみの色をしている
彼を滲ます悪いやつ
駆けて駆けて、いつかふわりと
重ねて、連ねて、足りやしない
覚悟だってさ、馬鹿じゃないの
硝子も夢なら
黴くさい鼓動です
害のない愛ではいられません
風は何から逃げてるの
該当者なし
かわいくなりたくもないくせに、かわいがってほしいなんておろかです
よ 抑制が必要だってこと自体が
悦びからも、哀しみからも、わたしは自由になる
寄りかかる準備
喜べよ、お前が喜びと名付けたんだから
良い子じゃなくても、かわいい子
予感としてなら知っていた
呼んでいい名前を教えて
よちよちあるいてとおくまで
よそのお国の方でしょう
夜があって、朝がきたこと
夜と夜のすれちがいざま
た 大嫌い、それでいいじゃないか
確かめるように触れた大きな手
他意はない。期待と願望はあったかも
だってあちこち痛い
躊躇ってから啖呵を切った
Time has passed.
黙っていれば聞こえた声
例えば長い時間の中に、面差しさえ霞んでも
題名は君が付けるといい
託すならこの季節に
だって君が濁ってしまうじゃないか
だらだらつづけるために、ぴりぴりきんちょうしてる
たどり着くのはここだって、ちゃんと思い出せるかい
断ち切ったはずのものを、なびかせながら歩いていた
ただし全ては偶然である
出せない手紙の宛名
正しく願うことはできなかった
喩えてなどいない
誰かが君を抱きしめるのか
高さのちがう肩に降る
誕生日のなかった年
ただしいよりもたのしいがいい
たまらないむごさであなたはまっすぐだ
誰も彼もが恋敵だったら、それはとても幸せだと思うんだ
れ 冷気が心臓を締め上げる
憐憫が追いついてくる前に
例外のかたまりのくせに
怜悧も今は役立たずだ
劣等感はとげとげして、刺してしまう
そ そう、そのまま
喪失を抱くのと同じ手で
外は陽射しが眩しいくらい
そろそろだと、たぶん二人ともが感じていた
逸らした視線で、結局あなたを見ています
つ 続く日々も君とありたい
ついこの間まで、気が付きもしなかったんだけど
月の光に照らされて、わたしは秘密をぎゅっと抱く
吐き通せもしない嘘
詰まる呼吸は失くさない
続きのない自覚
ついばむように小さなお別れ
詰めこんだ夜を連れて
包まれながら、吹き抜けてゆこうと思います
月と星とを敷き詰めて
土のにおいの違うまま
使い慣れない新単語
都合のいい愛に甘えて生きるわたしを叱責すればいいんです
つよいひと向けのよわさ
月はめぐる、星もめぐる、君だってきっと
爪痕に救われることもある
ね ネックレスの似合う細い首
ねだれば殺してくれますか
眠れぬ夜にも、星の光があなたを照らしてくれますように
眠れよ眠れ やすらかに
捩じれた言い種
な ならどうしてそんなこと言うの
涙を流してまで笑われるのは腹立つけど
泣いたってどうにもならないだろう
生温い風を振り切って翔べ
涙じゃない雨粒だよ、泣いてるって証拠でもあるの
慣れない事はするもんじゃない、わたしも、あなたも
懐くみたいに花弁は降って
永い抱擁
亡き皇太子を偲ぶ
なぞるように笑わないで、そんなにうまく作らないで
ナンセンスの天秤は傾く
泣かないほうの彼
詰ってくれればいいものを
並び立つ両雄の夢
なくさせてもあげられません
なんで幸せなんだろう
なじまない距離は、うまくあなたを捉えられなくて
流れる日常があなたに躓くことはついに無かった
撫でる手は震えるけれど
波ははじめ風だった
泣かすくらいなら偽者でいい
なんどめかなんてわかんないぐらい
なまくら刀で縁切り
嘆きあうふたりを隠してください
なくした物なんて、不仕合せくらいです
泣くためのいつか
なみだ声にきづかないふり
なにも意味はなくたって、君がやさしいとうれしいよ
納得なんか私だってしてない
なけなしのやさしさはこれで全部です
泣いて明かした夜のまぼろし
ら 落日に君は何を悔いるのか
来演の日取りはお決まりですか?
らしくなく俯いてる
乱気流に身を躍らせて
落書きじゃなきゃ書けない
烙印が残るべきは私の方だった
来年でも来世でもなく、来週の約束
来客用カップはいつの間にか使われなくなって
楽園幻想がわだかまる場所
む 胸の中にか空の上にか
無自覚に与えられた抱擁
う うんとたくさんの
兎に関する迷信
上澄みは当然澄んでいる
歌うようにあなたを呼ぶわたしはなに
"生まれてきてよかった!"と、そのときそう思ったよ
嘘になってしまった、沢山のこと
自惚れでいい妄信でいい
うるさい小鳥
うちがわに寄り添う、いまはそれだけで
疑いながら瞑る
運命は優しかった、誰がなんと言おうと。
受け流したふりをして、こっそり拾った
うつろうゆめ
後ろ姿はりりしすぎて
上のほうの尊いどこか
うつらうつらの天井
美しく立ちたいと思うたび
失う前に捨てなさい
嘘つきさんの言うことには
うつくしいひとはひとりでうつくしい
ゐ いたかったのはそこじゃないけど
の ノイズの中に紛れて消えた
ノーマークだった新たな可能性
ノックもなしに飛び込んで、驚く顔が見たかった
残らなかった恋も、名残になって降り注ぐだろう
残ったほうの手は伸ばす
のろのろとしたく
伸びた影が長かったこと
残り火は何を焦がす
飲み込んだ色々が、胸の裡を食い荒らします
望まないでもないのだと、わかると堕ちてゆけなくて
脳が四肢を思い出して
のどなんかずっとまえなくした
覗きこんで、竦んだ
野ばらが攫っていったので
逃れがたき怪物
昇っては降り注ぐもの
お 怖気づきながら繰り返すのはなに
おっこちそうになるたびに、ハラハラしてくれてたのかな
音が聞こえちゃわないか、心配なくらいどきどきして
お妃さましか知らないこと
オキシドールが薄荷みたいに
大人になったね、嬉しそうに言えてなかったらごめん
お前の苦しみはお前だけの
溺れてしまおうかと
おいしくもないコーヒーを、なぜかおかわりした日のこと
おとなになってしまったせいで
お庭に薔薇はいりません、花瓶に咲けばそれだけで
おそすぎた恋をいつかのみほして
幼ごころの溶け残り
く 食らいつくような静寂
苦しいのなんかぜんぜん平気だよ
空隙を満たす欺瞞
草のにおいと冠
くたびれてるのを見破って無理やり労うっていう嫌がらせ
苦しかったことは正しかったこととは関係がないのに
くるしいのが終わったら
昏い眼がときどきあまくなって、そこに映るのがうれしかった
や やっと敗れることが出来ます
やさしさはあがないか
やっとうつった、それでじゅうぶん
やっかいなことに、我々は強い
山のような酷い話があって
ま 幕を下ろして舞台袖へ逃げる
枕よりはぼくのほうが
まだもうすこし、だけどあとすこしで、きっと
幻はみんな、沈黙にだけ閉じ込めました
末路から始まるお話
まるく閉じた安寧を去る
前髪ではねた陽
まやかしと信じた
守りの接吻
瞼に風を描けるように
まちがっているのはわたしでありあなたでありせかいですけれども
幻にしか似ていない
待ち始めたことを後悔しながら
また今度のための記念日
け 限界ならいいんだよ、頑張ってくれてありがとう
消せない明かり
劇的な瞬間が、こんなにも穏やかにやってくる
健康を祈ります、幸福を祈ると崩れてしまいそうなので
敬虔な銃口
敬愛を深くした感じ
煙ごしにちらついた翳
ふ 振り向かないひとの一度きり
こ 粉々に砕けてしまうくらいの
木漏れ日じゃなくてもっと真っ直ぐな
忽然と消えてもう戻らない
傲慢な本音を隠すわたしを、あなたが嫌悪しませんように
拷問めいた無意味
こどもは隠れるのがうまい
コットンの肌触り
心がなんです、心臓だけが現実でしょう
くずおれるように星が降る
ここはきっと別れの荒野
言葉なんか残らなかった
ごめんなさいで忙しい
え 笑顔のまま眠る
延命は蹂躙に似ていたけれど
選りすぐりの婉曲なら
英雄性の否定
永遠なんて知らないままで
炎色のない焔がもえる
て 典型的な、例の病ではございませんか
テクマクマヤコンと唱えたとして
照れてるんだと何で分かるの
適当な記憶じゃ悲しみようがない
できるなら、ほんとうは、にっこり笑って頷きたい
天啓なんかいらなかった
てっぺんのひとり
天のように沈黙
天の火を待ちながら
手遅れになったら会いましょう
ティーカップに溺れそう
ていたらくの作り笑い
電話機を抱いて眠ります
敵でも味方でもない場所で無責任に尊敬していたかった
手は確かに届いていたね、だってとても痛かった
電燈といっしょに消してしまおう
手伝ってください、さよならを始めます
適温のわからない熱をぶつけて
あ 安堵しながら動揺する
あの空の青さえ憎くて慕わしい
朝焼けの裾を引っぱって
アイスクリームが溶けそう
相変わらずの日々こそがユートピア
熱く胸を焦がし続ける
痣だったところはもう痛くない
汗と夕立、それと何かが
諦めろ、そして生きてくれ
あなたのはどこにあるの、わたしのを分けられないの
明けてもあなたがいる
ああそうかと気づいたら、ぜんぶぜんぶが
雨粒みたいな約束を、いっぱい集めて降らせたら
歩くのにいるのは、たぶん脚じゃないんだよ
あばくのでなくわかりたいです
さ 裁きの君
砂糖の数、ミルクの量、全ての仕草
最初に見た世界
明かに見えし必然の
さりとてゆめは
さよならを泣かさないように
最低な高みでよろしけりゃ、お前も上ってくるがいい
探さないで下さい会いにいくから
さっさと破滅まで行こうよ
き 奇麗な人のための奇麗な微笑
切られるように痛いはずの
金色に光るものが今
きりきりと、そんな幸せ
機械的な日常だって、貴いものだと知っている
気紛れにやわらかい
きつく抱き締めてもらうのがいいな
君の幸いが君の手にある
君の微笑に意味はない、私の欲しい意味はない
気に入りのかなしみ
希望は奇蹟より痛い
君の名のコノテーション
君にやさしいなにもかも
君はあるひとつの幻を見続ける
きしんだ髪と遠くの愛
偽悪は癖になりますので
銀河と君が近かった時代
君を愛するのはあまりにも簡単すぎた
きらいな色ばかりがふえる
ゆ 許されなくていい、
猶予はあとどれくらい
夕飯は待てなくても、帰りは待ってるから
め 目で追う、けれども、脚は動かなかった
目立つところに名前を書いて
目指すさきが君になるなら
み 魅力なんてあると思えないこの私に
満ちてゆく煌めきはきっと
水面には君という波紋
見つかりっこない、甘い痛みをみつけてしまった
見せたいものが、たくさん溜まっているんだよ
短いお話を一つ聞いてよ
見る間に過ぎる春の佳き日に
見てごらん、いつか、私の高さになったら分かるから
惨めっぽい本意
右手には百合の花、左手にはさもしい空白
みぐるしい無表情をみだしてください
みんなきみをすきだといい
見失ったひと
みじめな身の上
みちゆきのしぐさで
し 仕草一つなのにもう
神域でないかと思えるような
浸透する陽光
真摯な目でからかったひと
侵略の意思は多分無い
しんとした一番奥で、真芯だけが燃えさかる
集束する恋慕
幸せな結末は最後のページ
失望はしたけれど、絶望はできませんでした
知り過ぎた詐欺師
祝福をくれ、これは幸福に繋がる道だ
傷心を塗り潰す
知らないままに笑ってろ
真実も、たまには優しいことがある
じきに運命が追いつくから
詩という詩を踏みつけて
終着予定地
真理の使い手
修辞法のあやまり
死にぞこない仲間
支配ならきっと甘いのに
シュガーコートの魔法
しずかになさいあの子のあしおとだ
しんしんとふりつもる鍵
知る権利、知る覚悟
仕合わせの呼び名としてなら恋でもいいけれど
ゑ 絵空事を瞼に刻んで
ひ 火は焼き尽くすだけじゃなくてあたたかいから
光、そう呼ぶはずのもの
柩としてのひと夏
開いた窓は、そのまま未来のような気がして
陽がどちらから昇るのか確かめに行こうか
筆跡のせいでなんとなく、ただの紙切れが捨てられない
も 毛布は温かくて錯覚をもたらす
持たない筈の痛覚を生み出すのはなに
もどかしくて泣きたくなるけれど、笑っていたいんだ
もっと醜い君ならよかったけれど
もういちど出逢わせては貰えませんか
貰っておけばよかったものと、捧げておけばよかったもの
もげるようにこぼれた嘘
もらってほしい春があるんだ
もしかして永遠とか言うつもりですか
せ 星座盤の宇宙
世界で一番、なによりも、欲しいもの
責めるひとはいなくて、かなしむひとがわたし
全部が過ぎていったとしても、風は君から吹くだろう
せりあがる陳腐なことば
世界の切っ先
先生が優秀でしたから
背筋を伸ばして、目を逸らさない、それがどれほどの難事であったか
切なくも悲しくもないならそれは
す 救ったのだと君は知らない
頭上には曇天がのしかかる
素肌に染みて消えないあなた
すべてのおわかれより、ひとつのであいのために
すこしずつすこしずつあなたは架空になっていくけど
ずるいけどきれい、だからずるい
少なくともひとつの愛だけは
縋るための一夜
ずるずると奈落まで
すくないキスをすりきれるまで
ずっとまえに訊いたきり
セットから選んだお題をいろは順に並べてみました。お好きなものをお好きなだけどうぞ。
開設当初からのもの、最近できたばかりのもの、いろいろですが、ときどき増減します。
ここに収録されていないものでも、もちろんおひとつから選り抜き使用していただけます。